先住犬の姉と後からやって来た妹犬の暗黙のルール

我が家の愛するワンちゃん、その9

先住犬の姉と後からやって来た妹犬の暗黙のルール

 

スペース1

 

先住犬のミニチュアダックスフンド

 

私は子供の頃から動物が大好きです。
祖父母の家でとても人懐っこい犬がいたせいか、とりわけ犬は大好きでした。

 

小学生の頃は犬禁止のマンションに住んでおり、なかなか飼う機会に恵まれませんでしたが、ついに中学生の頃の引越しとともに、犬をお迎えするチャンスがやってきたのです。
その時に我が家に来たのが、ミニチュアダックスフンドのカオスでした。

 

初めての犬、ということもあり、家族のカオスに対する溺愛っぷりは周囲が呆れるほどでした。
カオスが気に入ったおやつがあればすぐさま買いに行き、カオスが楽しそうに過ごしたドッグランへは毎週のように連れて行きました。

 

もちろん私も学校から飛ぶようにして帰り、カオスが眠るまで一緒にかくれんぼをしたり追いかけっこをして遊んでいました。
このように、家族の愛情を一身に受けて育ったカオスは、とにかく甘えん坊な犬になりました。

 

 

誰かが出掛ける時は、僅かでもその気配を察知し、クゥ〜ンクゥ〜ンと悲しそうな声で鳴き、母が新聞を読んでいると新聞の上に乗り、私を見て!
とばかりにアピールしてきたり、毎朝抱っこをせがんで、口先でみんなの腕をツンツン突いていました。

 

そんな、ザ・一人っ子カオスに転機が訪れたのは、カオスが6歳になった時でした。

 

妹犬現る

 

ある日訪れたペットショップで、とても可愛いチワワと目が合いました。
これが、カオスの妹犬りおんとの出会いです。

 

かねてから、もう1匹犬がいたらより賑やかで楽しくなるのかなぁと、ペットショップを通る度に運命の子がいないか探していました。
しかし、なかなかうちの子だ!と思える子に出会えずにいる中で、普段は遠くてあまり立ち寄れない、カオスのいたペットショップに寄る機会が出来たのでした。

 

カオスをお迎えする時に相談に乗ってくれた店員さんに挨拶をしながらふと横を見ると、目をキラキラうるうるさせたチワワと目が合ったのです。
以前やっていたCMのチワワとの出会いのように、本当にこの子だ!!

 

と直感的に思いました。
しかも、カオスと同じペットショップで、誕生日もカオスと3日違い。

 

私たち家族は、示し合わせたわけでもないのに、自然とそのままチワワちゃんをお迎えしていました。
家にやってきたりおんは、子犬だからおてんば盛り。

 

家のあちこちをよちよち走り回り、初めての家に大はしゃぎでした。

 

そんなりおんをカオスは、得体の知れない生物を見るような、不安でいっぱいの目で見ていました。
これから、2匹の新たな生活のスタートです。

 

スペース2

 

ファーストインプレッション

 

りおんはペットショップにいる時、わんちゃんと一緒のスペースで過ごしていたせいか、人間の私たちよりもカオスに興味津々でした。
カオスを見つけては飛んでいき、カオスが困っているのも関係なく顔の周りの臭いをクンクン、おしりの臭いをクンクン。

 

逆に私たちが抱っこををすると嫌がり、降ろせ降ろせと大暴れ。
寒くなってきたから洋服を着せようとすれば、噛み噛み攻撃で抵抗の嵐。

 

カオスはカオスで初めての犬にドギマギ、遠目にりおんのことを見ては、私たちに助けを求めて抱っこをせがみ・・・
私たちの想いは常に一方通行。

 

りおんがやってきて1ヶ月はこのような状態が続きました。
家族みんなで仲良く、カオスの大好きな原っぱを駆け回ることを夢見ていた私は、本当にそんな日が来るのか、このまま来ないのではないか、とても心配になりました。

 

2人の関係性に変化

 

なかなかお互い慣れずに生活をして1ヶ月が過ぎた頃、カオスとりおんの間に新たな関係性が生まれました。
元々カオスは大の食いしん坊、そしておもちゃ好きです。

 

大好きなおもちゃが自分の取りづらい所にあっても、諦めずに口や足を使って取る、執念深さがあります。
またカサカサと食べ物の袋の音が聞こえると、どんなに遠くにいてもちゃんと聞きつけて飛んでくる、食べることへの貪欲さもありました。

 

しかしこの1ヶ月間、どんなにちょっかいを出しても乗ってくることのないカオスに、りおんは舐めてかかる場面が多くありました。
そして2人の関係が変わる、運命の日がやってきました。

 

この日、芸をうまく出来たご褒美に2人に好物のおやつをあげました。
りおんは喜んで自分の分を食べ終え、まだ食べていないカオスのおやつを取ろうとしました。

 

その時でした。
いつもはりおんに押されがちなカオスが、りおんに向かって勢いよく唸ったのです。

 

今までされるがままで、1度も怒ったことのないカオスにいきなり怒られて、りおんは呆然としていました。
それ以来、りおんは自分に与えられたものだけを食べ、おもちゃで夢中になって遊んでいるカオスの邪魔をしなくなりました。

 

それどころか、カオスのすることを真似っ子するようになったのです。
ドッグランでは、カオスの後について歩き、カオスと同じ寝方をしてみたり。

 

私の心配は嘘のように解消され、りおんにとってカオスは頼れるお姉ちゃんになったのでした。

 

 

2人だけのルール

 

りおんにとってカオスは大好きなお姉ちゃんとなりましたが、その後何年も一緒に過ごす中で、偉大な姉であっても守らなければならない、2人の暗黙のルールが出来たようです。

 

ルールその1、寝床は早い者勝ち。

 

カオス用、りおん用とそれぞれベッドを用意していたのですが、例え相手のベッドであっても、先に入った方のものになるのです。
とは言うものの、カオスは自分の寝床でしか寝ず、りおんが自由気ままにカオスの寝床で寝るのですが。

 

そんな時、カオスは縄張り意識がやや強いのか、りおんの寝床では寝ず、トイレで寂しげに寝ています。
頑張れお姉ちゃん!(笑)

 

ルールその2、残したご飯は食べてもいい。

 

前述でもあるように、カオスは食いしん坊ですが、反対にりおんはあまり食に対して執着するタイプではなく、途中で残すことも多々あります。
カオスもそれを分かっていて、りおんの後ろで辛抱強くりおんが食べ終わるのを待っているのです。

 

そしてりおんがその場を立ち去ったら、カオスの第2のお楽しみタイムの始まりです。
しかし最近、りおんは新しい遊びを覚えたようで、もうご飯はいらないのにわざとその場に留まり、カオスが食べたそうにするのを牽制するゲームをしています。

 

食べたそうに徐々に接近するカオスをりおんはウーッと唸って威嚇し、カオスは後ずさり、また暫くすると接近して唸られて、後ずさり。
ある程度そのやり取りを終えると、りおんも満足して立ち去って行くのです。

 

ルールがあるから成立する、2人のオリジナルゲームです。

 

スペース3

 

ルールその3、なんでも最初はカオスから。

 

これは当たり前といえば当たり前なのですが、やはりカオスが先住犬なので、ご飯もお散歩のスタートも1番です。
りおんももちろんそれを理解していて、大好きなお散歩もお姉ちゃんがスタートするまでモジモジしながら待っています。

 

カオスがスタートすると、ロケットのように飛び出します。

 

番外編、ホテルではいつも一緒。

 

これはルールではないのですが、ペットホテルでお泊まりする時は、2人は常に一緒に行動をするようです。
家ではお互い好きなことをして自由に過ごし、たまにじゃれ合ったりしているのですが、犬見知りの2人は、ホテルでは常に一緒です。

 

散歩でもぴったりくっついて歩き、室内ドッグラン遊びでも、他にわんちゃんがいても2人は離れることなく遊ぶようです。
最初は前途多難に思えた2人の関係は、最終的にはとても良好な、仲良し姉妹になりました。

 

それぞれが病気をして元気がない時は、過剰に触れることなく見守ったり、カオスはりおんの毛繕いを手伝ってあげたり、一人っ子カオスもいつの間にか立派なお姉ちゃんになっていました。
2人と過ごしていくうちに、私は心を癒され、毎日が充実しましたし、2人も暗黙のルールを守りながら絆を深めていったのです。
これからまたどんなルールが誕生していくのか、見るのが楽しみです。

 

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