ラブラドールの仔犬が空輸で我が家にやって来た

ラブラドールの仔犬が空輸で我が家にやって来た


 

 

愛犬を亡くした過去

 

ペットを飼うきっかけは人によって様々な理由がありますし、その出会いは10人いて10通りのパターンがあるはずです。
私の場合は、初めて出会った場所は空港の荷物受け取り場でした。

 

今回は出会いと、命名に至るまでを飼いていきます。

 

私の家では私が幼稚園児の時から犬を飼っておりましたが、小学校6年生になる頃に癌で愛犬を亡くしてしまいました。
一緒に楽しく遊んでいたあの時の思い出は今でも鮮明に思い出します。

 

「また犬を飼いたい」

 

と親にお願いを続けていましたが、死別が辛いという理由から許可をもらうことはなかったです。
願望を押し殺したまま中学・高校を過ごしました。

 

ペットを飼いたいと思いながらも、家庭の事情や経済的理由、命の責任を負う事ができないなど様々な理由から飼育を諦める子は多いと思います。
私の場合、大人になって自分で稼ぐようになるまでは諦めるしかないと思っていましたが、社会人になるまでの我慢ができませんでした。

 

以下はそんな話です。

 

 

ラブラドールに一目ぼれ

 

大学生になったある日、インターネットのブログでラブラドールの記事を見かけ、そのかわいさに一発で魅了されました。
その記事を書かれている方はラブラドールが生活の中心にあり、どこに行くにもいつも仲良く一緒にいるのです。

 

買い物にもついて行きますし、一緒に海水浴やキャンプも楽しんでおりました。
コミュニティが存在し、沢山のワンちゃんが集まる機会があることも知りました。

 

そんな生活への憧れと以前からの思いが合わさり、いつの間にか四六時中ブリーダーのサイトを見ていろんな仔犬をチェックする日々。
頑固な私は誰に何と言われてもその気持ちが変わることがないので、結局誰にも相談せず独断で飼育することを決定。

 

大学の授業中は飼い方や餌の種類、ラブラドールの病気の傾向などを調べることに注力しすぎて、ほとんど授業を聞いておりませんでした。
病気をした時にも最後まで面倒を見るという覚悟を決め、購入ボタンをポチッと。

 

顔立ちがとても綺麗な黒ラブラドールの女の子です。

 

購入先は栃木県のブリーダーで、到着に要する時間は約2週間。

 

こんなに長く感じる2週間は先にも後にも味わったことはありません。
部屋には仔犬用のゲージを設け、おもちゃやおやつも選びに行きましたが、いろんなことを妄想しながらの買い物がこれまた楽しい。

 

仔犬を受け入れる物の準備は着々と進みますが、肝心な親に対する説明や言い訳は浮かばず。
結局、部屋で飼いながら考えることにしました。

 

飼ってから考えるなんて普通じゃないし、今考えると非常に浅はかで突発的な行動であると強く感じます。
正直、何とかなるだろうなんて思ってたんでしょうね。

 

でも、それほどまでに飼いたい気持ちを抑えることができなかったんですね。

 


 

空港で愛犬と初対面

 

2週間後。
いよいよ栃木県民のワンちゃんを迎えるために空港へ。

 

この日は雪がちらつく寒い日でした。
車の座席にはタオルを敷き詰め、毛布も用意して迎える準備はバッチリ。

 

名前は、顔を直接見てから決めることにしていました。
この時点でもうワクワクが止まららず普通の精神状態ではないので、事故をしないよう安全運転。

 

空港に着き、いつも搭乗手続きをするような棟ではなく貨物を受け取るような部署に案内されました。
微妙に震えながら受け取りに必要な書類記入を済ませ、いよいよ待ちに待ったご対面。

 

「ワンッ!ワンッ!」

 

という鳴き声が受付の奥から近づいてくる。
その鳴き声は仔犬らしい高い声で、どちらかというと「キャン!キャン!」に近い。

 

胸の高鳴りは最高潮に。
空港スタッフがゲージを持って奥の部屋から現れました。

 

スタッフさんも仔犬が届くことは珍しかったみたいで興味津々。
いよいよゲージの蓋を開けて初対面。

 

ドクン。

 

ドクンドクン。

 

ん?く、臭っ。。

 

開けてみると全身ウンチにまみれた、何とも可愛らしい仔犬が目を丸くしてこちらを見ていました。

 

かわいい!くさ。
カンワイイ!クサッ。

 

という感じ。

 

とてつもなく可愛いですが、如何せん臭い。
初対面の思い出は、感動と強烈な臭いの両方となりました。

 

早く拭いてあげたいと思う私はすぐに車に戻りました。
うんちまみれの姿は流石に想定しておらず、用意したウェットティッシュのサイズはとても小さかった。

 

ボディウォッシュ用の大きなペット用ウェットティッシュを飼っておけばよかったと後悔しながら、可能な範囲で清拭してあげました。
それでもまだまだ十分に臭かったですが、ストレスをなるべくかけないように、ほどほどにして早く帰ることにしました。

 

長時間ゲージに入っていたのと、不安で我慢ができなかったのでしょうね。
皆さんは、空輸で受け取る際は大きめなウェットタオルを用意しておいてくださいね。

 

車の中は1週間ほど動物園のような臭いが残ります。(笑)

 

我が家に到着した愛犬

 

家に到着。
親には犬を飼うことを伝えていないので、スムーズにことが運ぶように部屋の中の準備はしっかりとできていました。

 

あとは計画通りに行動する。
私の計画は次の通り。

 

  1. 家に着いたら「ただいまー」と自然に言う。
  2. 家族にバレないように部屋へ。
  3. 用意していたゲージに入れて飼う
  4. 飼いながら説得する方法と言い訳を考える

 

何とまぁ薄っぺらい計画なんでしょうか、と当時の自分を笑ってしまいます。
家に到着すると、寒くないように仔犬を毛布に包んでゲージに入れた。

 

玄関を開けていつも通り

 

「ただいまー」

 

よし、いつも通り家族は部屋から出てこない。
2階の部屋へ向かう。

 

トントントントンと階段を登っているその時。

 

「ワンッ!!」。

 

何と鳴いてしまったのです。
ヤバい。

 

と思い部屋まで急ぐと親の部屋の扉の音が。

 

「ガチャ」。
「何!何がおるの!」

 

と驚く母の声。
あと少しだったのにもうだめだ。

 

私の薄っぺらくも色々考えた計画は鳴き声一つで崩れ去りました。

 

家族へワンちゃんを飼う事を説明

 

母への説明。
獣が侵入したと思ったのか、驚いた母が現れた。

 

手に大きなゲージを持っている私を見て

 

「何それ?」

 

と言うだけで理解できていない様子。
もうなんの言い訳も出て来ず、正直に言うことしかできませんでした。

 

ゲージから仔犬を取り出した。
私:「ごめん、買っちゃった」。

 

終わった。
家で飼う許可をもらっていないので、「最悪一人暮らしか」という選択肢が頭をよぎる。

 

仔犬は舌を出し、尻尾をふって母の方を見ていました。
驚きの次には怒りが来るかと身構える私。

 

母の口が開いた。
母:「はぁー?」

 

ヤバい。
と思い顔を見てみると何故か口元が笑っている。

 

あれ?
想像した反応と違う。

 

仔犬の可愛さに悩殺されたのでしょう。

 

 

これはいけると思い

 

「死ぬまで責任を持って面倒見るから飼うね」

 

と一言。
それに対し母は

 

「全部自分でやりなさいよ」

 

とだけ一言。

 

「わかった、とりあえず寒いからこの子を部屋に入れてあげるね。」

 

と言って部屋に入ると、親もついてくる。

 

私:「ん、何?」
母:「気になるじゃん。」

 

私:「じゃあちょっと手伝って、お水持ってきて。」
母:「何に入れればいいの?」

 

私:「小皿なら何でもいいよ。」
母:「ちょっと待ってて」

 

もう完全にこの子の可愛さにやられています。(笑)

 

向こう見ずで勝手な行動でしたが、何とか家族に受け入れていただくことができました。
※父親には母が対応。

 

長い一日が終わり、疲れ果ててしまったので命名は次の日に持ち越し。
この日は仔犬も私も部屋で爆睡でした。

 


 

我が家にやって来た愛犬に命名

 

家に来て2日目。
朝4時にうんちをしたので、強烈な臭いに叩き起こされて早起き。

 

トイレを綺麗にして仔と私は二度寝。
7時ごろ再び目が覚めて仔犬の方を見ると、買ってあげたおもちゃで遊んでいました。

 

うちに犬がいるなんてすごく不思議な感覚です。
犬を飼いたいという強い思いを果たせた喜びに浸りながらずっと仔犬の方を見ていました。

 

命名

 

犬の名前を決める際、皆様はどのように決めますか?
おしゃれな外国語?

 

好きなキャラクターから引用?

 

一先ずネットで

 

「犬 名前 おすすめ」

 

なんて検索してみますが、ビビッとくる名前がありません。

 

「Bella(ベラ)」

 

みたいにBeautifolの意味をもつようなおしゃれな外国の名前もいいですが、私っぽくない気もして却下。

 

仔犬をじっと見ていると、体は真っ黒なんですが、仰向きになった時に見えるお腹は真っ白であることに気が付きました。
黒ラブなのに

 

「シロ」

 

なんていいじゃない。

 

お腹は白いんだし。
ということで

 

「シロ」

 

という名前に決定しました。
ここまでが私が犬を飼うに至った詳細と、シロとの出会いです。

 

皆さまは、私のような突発的な経緯ではなく、もう少し熟慮して飼うと思います。
しかしながら、経緯はどうあれ飼い始めてからは誰よりも大切に育てている自信があります。

 

犬を飼いたくても色々な事情で諦める方も多いと思いますが、思い切って飼ってしまうのもありかもしれませんよ。

 

ご購読ありがとうございました。

 

今回のお話「ラブラドールの仔犬が空輸で我が家にやって来た」の続き記事へ

 

 


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