インスリノーマ(膵臓がん)で天国に旅立った愛犬ジャック|発症から3か月、5歳10か月との別れの体験談
私は小学1年生の冬からゴールデンレトリバーを飼っていました。しかし、私が中学1年の夏に病気で亡くなってしまいました。今回は愛犬との出会いから病気の発見、旅立つまでのお話をしたいと思います。

初めての愛犬・ジャックとの出会い
私は物心ついたころから犬が大好きでした。友達の家で飼っていたり近所に親しくしてくれる愛犬がいたりして、いつしか自分も犬を飼いたいと思うようになりました。母も父も犬が好きだったため「犬が飼いたい」と両親に伝えましたが、姉が犬を苦手にしていたため当初は実現しませんでした。
しかし姉もテレビで犬を見るうちに興味を持つようになり、私と姉の懇願により家族で愛犬を迎え入れることになりました。母が以前から飼いたいと思っていたゴールデンレトリバーを選ぶことにしました。
ブリーダーのところで3匹いた子犬の中から、特に私に懐いてくれた1匹を家族全員が「この子がいい」と一致して選びました。年が明けた1月、ゴールデンレトリバーの子犬は我が家にやってきました。
名前は、当時母が好きだった映画「タイタニック」の「ジャック・ドーソン」からとって「ジャック」になりました。家に来た頃は膝の上に乗るほどの小ささでしたが、1年経つ頃には立ち上がると私の身長を軽く超えるほどの大きさに成長し、散歩では私には引っ張られてしまうほどの力強さになっていました。
我が家にやってきて5年目の異変
ジャックが我が家に来て5年目、私が中学1年のゴールデンウィークにジャックに異変が起こりました。遊ばせた後に小屋に戻そうとしたとき、小屋の前で突然けいれんを起こしたのです。その時はすぐに落ち着き、フードもいつも通り食べていたため家族もあまり気にしていませんでした。
しかしその1週間後、母との散歩中にジャックは散歩先で倒れてしまいました。近くに祖父母の家があったため助けを求め、急いで動物病院へ向かいました。検査の結果を聞きに行った両親が帰ってきた時の表情を見て、私はその日の結果を聞けませんでした。
病名はインスリノーマ(膵臓がん)
ジャックが倒れた原因は「インスリノーマ」という膵臓のがんでした。
インスリノーマとはどんな病気か
インスリノーマは、膵臓でインスリンの分泌を担うβ細胞にできる腫瘍で、インスリンを過剰に分泌し低血糖を引き起こす病気です。簡単にいうと糖尿病の反対の症状が起きます。
- 主な症状:異常な食欲・筋肉の震えなど低血糖による症状。空腹時・食後・興奮時・運動後など低血糖になりやすい状況で症状が現れやすい
- 発症しやすい犬種:大型犬に多く発症します
- 早期発見の難しさ:発見できた頃には別の場所に転移していることがほとんどで、完治が難しい
- 余命:平均的に発見から1年程度ですが、若齢での発症は病気の進行が早く短命な場合が多いです
- 治療法:血糖コントロールの薬の服用、またはインスリノーマの摘出手術のみ
愛犬ジャックはまだ5歳という若齢だったため、発見からたった3か月しか生きられませんでした。最初のけいれんも散歩中に倒れたのも、運動したことで低血糖になったことが原因でした。

病気が発症してからの日々
ジャックは徐々に痩せていき、元気がなくなっていくのが目に見えてわかりました。中学生だった私でも、ジャックと一緒にいられる時間が残り少なくなっていることを何となく感じ取っていました。
夏休みに入るころにはジャックは立ち上がることも自力で食事をとることもできなくなっていました。夏休みは私が1日中そばについて食事・トイレの介助・足のマッサージ・けいれんが起きたら動物病院から処方されたブドウ糖を服用させるなどのケアをしていました。
8月5日の夕方、今まで起こしたことのないような激しいけいれんが起きました。動揺しながらも母に連絡し、ブドウ糖を飲ませるとけいれんは落ち着きました。ただいつもより息が荒い状態が続き、両親が帰宅後に座薬を入れると少し息も落ち着いてきました。
父は「今日が最期かもしれない」と言いました。しかしその夜中3時頃にはかなり落ち着いたため、1時間ほど仮眠をとりました。
8月6日の朝4時頃、母の「ジャックが息をしていない」という声で飛び起きました。信じられない気持ちで触れてみると、少し冷たくなっていました。愛犬ジャックは5歳10か月でこの世を去りました。
一緒に飼っていたもう1匹の愛犬は、いつもはジャックを見ると追いかけてじゃれ合っていたのに、その時はジャックの顔をずっと舐め続けていました。目を開けてほしいと伝えているようでした。
ジャックが逝ってから
ジャックが亡くなってからしばらくは何もできませんでした。たった5年半とはいえ、毎日一緒に過ごした愛犬を亡くした悲しみは簡単には消えませんでした。
嬉しいことに、ジャックと仲良くしていたもう1匹の愛犬は今年8歳になり、ジャックの年齢を超えて元気に暮らしています。
今でも近所やテレビでゴールデンレトリバーを見るたびにジャックのことを思い出します。高校受験や大学受験、つらくなった時にいつもそばにいてくれたジャックのことを思うと、今もそばにいてくれているような気がします。5年半という短い時間でジャックが私に与えてくれたものは、今後も私の中にあり続けるでしょう。
まとめ:インスリノーマについて知っておきたいこと
この記事のポイント
- インスリノーマは膵臓のβ細胞にできる腫瘍で、インスリンの過剰分泌により低血糖を引き起こす
- 大型犬に多く発症しやすく、早期発見が非常に難しい
- 主な症状は異常な食欲・筋肉の震え・けいれん。運動後や興奮後に現れやすい
- 若齢での発症は病気の進行が早く、発見から3か月という短期間で旅立つケースもある
- 治療は薬か手術のみで、発見時には転移していることが多く完治が難しい
- 大型犬を飼育している場合、けいれんや急な脱力などのサインを見逃さないことが重要
以上が私の初めて飼った愛犬との記録です。ご覧いただきありがとうございました。