我が家にミニチュアダックスフンドの保護犬「いちご」がやってきた!

我が家にミニチュアダックスフンドの保護犬「いちご」がやってきた!


 

1.犬を飼いたいという長年の夢が叶うことに。

 

ミニチュアダックスのいちごを迎え入れて、2年が過ぎました。

 

私はとにかく動物、なかでも犬が大好きです。

 

結婚して夫と暮らし始めて1年ほど経ち、新しい生活にも慣れきた頃に、思い切って犬を飼いたいと打ち明けてからは、話がトントン拍子に進んでいったのです。

 

「犬ならどんな犬種でも愛せる!」

 

根拠のない自信ですが本気でそう思っていたので、特に大きなこだわりはありませんでした。

 

ただ一つだけ、望んでいたこと、それは保護犬を迎え入れるという事です。

 

そんな綺麗ごと・・

 

と思われるかもしれませんが、これには理由がありました。

 

 

2.保護犬にこだわる理由

 

私は高校入学を機に故郷の大分県を離れて寮生活を送っていた過去があるのですが、ある日突然母親から

 

「うちの子?♪」

 

と可愛らしいトイプードルの写真を添えたメッセージが送られてきたのです。

 

名前はそら君。

 

どうやら知り合いの愛護団体ボランティアさん経由で譲りうけたとの事。

 

あまりにも急な事だったのでとにかくびっくりしたのをよく覚えています。

 

実家にはかつて、バーニーズマウンテンドッグという超大型犬のララがいました。

 

残念ながら病気でララを亡くし、母は

 

「もうこんなに悲しい思いをするなら犬は飼わない!」

 

と毎日悲しみに明け暮れていました。

 

それなのに本当によかったのか?

 

そら君を幸せにしてあげられるのか?

 

と不安はよぎりましたが、心配をよそに溺愛している様子。

 

まるでそら君から幸せをもらっているようでした。

 

そのことをきっかけに、私自身恥ずかしながらそこで初めて保護犬という存在を知ったのでした。

 

もしも、母親がそら君を引き取らなかったら、一体この子はどうなっていたのだろう・・

 

そんな事を考えるようになってからは保護犬のことが頭から離れず、インターネットで色々と調べるようになりました。

 

当時まだ高校生、しかも寮生活ということもあり、犬を飼う事はどれくらい先になるか分からない、夢のような話でしたが、

 

「いつかその時が来たら、絶対に保護犬を迎え入れよう!」

 

そう心に決めたのです。

 


 

3.いちごが家族になるまで

 

待ちに待った保護犬探しの日々でしたが、そう簡単にはいきませんでした。

 

保健所に保護されている犬の中には野犬もいますが、例えばペットとして飼われていた犬や、ブリーダーでの繁殖に使われて引退した犬など、人間の都合で保護されることになってしまう犬がたくさんいます。

 

そのような犬は、自治体の保健所に収容されたり、愛護団体に引き取られたりします。

 

ちなみにいちごは愛護団体により保護されていた犬でした。

 

先述したように、私は特に犬種のこだわりはなかったのですが、ミニチュアダックスフンドに決めたのは、夫の希望でした。

 

実家で飼っていた経験があるそうで、きっと色々詳しいだろうから安心だなと思い、お目当てのダックスフンドが保護されている愛護団体にコンタクトを取ってみることにしました。

 

里親になるまでには、

 

「お見合い→2週間のトライアル→正式譲渡」

 

という一連の流れがあります。

 

愛護団体が保護している犬は、いちご以外に何頭もいました。

 

保護に至る経緯は犬ごとに違いましたが、いちごの場合はブリーダー崩壊により、繁殖犬を引退したとのこと。

 

年齢は詳しく分からないようでしたが、推定5〜6歳と説明されました。

 

運よくトライアルに進むことができた我が家でしたが、いちごはうちに来てからしばらくは部屋の隅で固まったように出てこず、エサも食べないなど、始終何かにおびえている様子。

 

きっと子供を沢山産まされて、ケージから出してもらうことも、可愛がってもらえることも、ほとんど無かったんだろうなと想像してしまいました。

 

そんな辛い思いをしてきた子が大多数なので、トライアルの条件はなかなか厳しいものでした。

 

  • お散歩中のリードは必ずダブルリード(万が一を考えて2本つけること)
  • 高齢者、同性カップルは応募することができない
  • 団体さんへの近状報告必須 etc…

 

こういった条件をつけている団体さんが今はほとんどだと思います。

 

犬の事を第一に考えての条件だとは思うのですが、正直あまりに厳しくしすぎると飼い手がなかなか見つからない原因にもなってしまうのではと思いました。

 

 

4.いちごが慣れてくれるまで

 

トライアルを無事に終えて、大変なこともありましたが、いちごを迎え入れたいという思いは変わりませんでした。

 

そこから正式に手続きを済ませて、ついに我が家の一員となりました。

 

私も夫も、犬と暮らした経験はあったものの、いちごは私たちが想像していた犬のイメージとは大きく異なりました。

 

覚悟はしていたものの、想像以上。

 

どうすればこの子がストレスなく楽しく生活できるのか模索する毎日でした。

 

まずはご飯の問題。

 

色んなフードを試しましたが、どれもなかなか食べてくれません。

 

お湯でふやかして匂いを強くしたり、茹でたササミをほんの少しトッピングしてみたり、出来る事はなんでもしました。

 

ちなみに今は全く好き嫌いなく、エサの準備をしているだけで走ってやってきます(笑)

 

やっぱりあの時は私たちのことを信頼できなかったのかな〜と思います。

 

トイレに関しても、色々と苦労しました。

 

ご飯もそうですが、不思議なことに私たちが夜寝ている間に、隠れてお水を飲んだりトイレをしたりするようになりました。

 

翌日起きてみるとケージの中は糞尿だらけで、ケージのお掃除が1日の始まりでした。

 

少しでも人に慣れてもらうために、我が家に犬好きの友人を招いて遊んでもらったりもしましたが、まったく興味をもたず陰に隠れているばかりでした。

 

いちごには幸い攻撃性がなかったので、?みついたりするような事はなかったのですが、遊びに来てくれた友人もびっくりしていました。

 

今でもどちらかというと他人や他犬に興味を示さないので、犬にも性格があるんだなとつくづく思います。

 

それからお散歩問題。

 

たった20分ほど歩いただけで、肉球に血が滲んでいました。

 

あわてて団体のスタッフさんに連絡してみたところ、これまでお散歩したことがあまりないだろうから、きっと肉球が柔らかいんだね、と言われました。

 

子犬にもこのような症状が出ると聞きますが、いちごはもうその時すでに5〜6歳

 

通常であれば、日々の生活で十分に肉球は固く、強くなるものです。

 

お腹のあたりにも黒いかさぶたのようなものが残っていて、病院の先生には床ずれのようなものと診断されました。

 

これまで知らなかった、保護犬や繁殖場の現状を知れば知るほど、どんな犬も幸せに生活できるような世の中になればと強く思いました。

 


 

5.今ではすっかり甘えん坊に

 

はじめはどうなる事かと思ったいちごとの生活も、あっという間に2年が過ぎました。

 

現在推定年齢8歳のいちごは、半分以上ブリーダーのもとで過ごしていたことになります。

 

きっと人間のために、たくさん頑張ってきたことでしょう。

 

成犬を迎え入れることの難しさは今でも感じていますが、それ以上に、我が家に来てくれて、心を開いてくれて、たくさんの癒しと幸せをくれるいちごには感謝しています。

 

美味しいご飯を沢山たべて、思う存分走り回って、大好きな日向ぼっこをしながらお昼寝して、そんなかけがえのない毎日を一緒にのんびり過ごしていきたいと思います。

 

今は某有名人が保護活動に力をいれており、メディアでもたくさん取り上げられるようになりました。

 

考え方は人それぞれですが、助けを必要としている犬がいること、殺処分されてしまう犬がいることなど、少しでも多くの方々に知ってもらう事により救える命は沢山あると思います。

 

人間にとっても犬にとっても、よりよいパートナーで幸せな未来が訪れますように。

 

ご購読ありがとうございました。

 

 


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