愛犬のフードの選び方 3つのポイント
ドッグフードを買うためにお店に行ったりネット検索したとき、あまりにも種類が多くてどれを買えばいいのか?
うちの子にはどれが適しているのか?
わからなくて迷ってしまうという方は少なくないと思います。
そこで今回は、ドッグフードを選ぶときのちょっとしたポイント3つをお伝えします。
ワンちゃんを飼い始めて間もない初心者の方にはぜひ読んでいただきたい内容です。
ドッグフード選びで迷子になりかけてる方、もしくはもうすでに迷子になってしまっている方は、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
ポイントその1.あなたがドッグフードに求めるものを明確にしよう!
冒頭にも申し上げたように、ドッグフードというものはとてつもなく多くの種類が市場に出回っています。
その中からどれか一つを選ぶのって、本当に難しいですよね?
だからこそ
「あなたがドッグフードに求めるもの」
を明確にしておくことがとても大切なんです。
なぜならこれさえはっきりしておけば、もしあなたが再び迷ったとしてもそこにまた立ち返ればよいからです。
あなたが選ぶドッグフードは、あなたの大切な愛犬が毎日必ず食べるものです。
ではそのドッグフードに必要なこととは、いったい何でしょうか?
そしてあなたが一番求めるものは何ですか?
「いや、それが分らんから困ってんねん!」
って声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。
そんな方にこそぜひ、この先を読んでほしいのです。
一緒に考えていきましょう。
私は過去に、ペットショップのスタッフとして8年ほど働いていました。
これまで幾度となく悩めるお客様の声に答えてきた経験があるのでどうぞご安心ください。
まず大前提に考えるべきことは、愛犬が健康でいられるかどうかです。
基本的なことをもう一度考えてみてください。
あなたの愛犬がドッグフードを食べるのは何のためでしょうか?
空腹を満たしたり、ただ単に生命を維持するため、あるいは美味しさを味わうため?
ワンちゃん側からすればそんなところでしょうが、人間側が考えるべきことはそれだけではありません。
当たり前のことですが、犬に限らず人間が動物を飼う場合は、その子の健康にはいつも気を付けていなくてはなりません。
ということはあなたが愛犬に与えるドッグフードは、愛犬の健康をしっかりと維持できるものでなければいけないということです。
人間にあてはめて考えてみましょう。
お腹がいっぱいになって生命が維持できて、好みの味のものだったら何を食べていても大丈夫というわけではありませんよね?
例えばファストフードが大好きで毎日そればかりを食べている人が、果たして健康的かというとそうではありません。
そうはいっても市場に出回っているフードの大半は健康が謳われていますし、パッケージに記載されている
「機能性」
は様々あります。
「健康が維持できるフード」
ということだけではまだ漠然としていて、選択肢は絞れそうにありません。
ではあなたがドッグフードを選ぶうえで重視すべきものを改めて考えましょう。
ここで少しでも具体的に考えやすくなるように、私がペットショップで勤めていた時によく耳にしたお悩みの例を、原因とともにいくつか挙げてみます。
ほんとうにごく一部にはなりますが、ここで紹介するものは大きく分けて4つになります。
まず一つは食いつき。
「あまり喜んで食べてくれない」
や、
「味の好き嫌いがある」
といった内容のもの。
いくら体にいい食べ物でも、愛犬が食べてくれないと意味がありませんよね。
では喜んで食べないのはどうしてだと思いますか?
- あまり美味しくないから
- 好みの味じゃないから
考えられる理由はいくつかありますが、一番多いパターンはおやつをあげ過ぎてしまっていること、または人間の食べ物を与えてしまっていることです。
可愛さのあまりついつい甘やかしてしまうお気持ちはとてもよくわかります。
おやつを食べることは決して悪いことではないのですが、あげすぎてしまうと食事の時間になってもお腹が空きません。
ましてや人間の食べ物は愛犬の健康に良くないばかりか、味の違いを覚えてしまって好き嫌いの幅が広がってしまう原因にもなります。
あとは運動量が足りていないということも考えられます。
十分動いていないから、お腹が空かないんです。
と、いうことは?
もしかすると、お気づきの方もいらっしゃるでしょう。
少し厳しい言い方になってしまいますが、喜んで食事を食べないのは、必ずしもドッグフードのせいではないということ。
つまりフードの種類や味を変えたところであんまり意味はないということです。
そうなれば、あなたの愛犬に適切なドッグフードを選ぶうえで
「食いつき」
を重視することは、そこまで大切ではないということが言えそうですね。
愛犬が食事を喜んで食べない場合は、おやつの量を減らしたり運動量を見直すことが先決です。
愛犬が大喜びで食べるフードを追い求めてアレコレ試すことは、意味が薄いばかりか逆効果になりかねませんので気を付けましょう。
ただし犬種(チワワなどの超小型犬)や個体によっては、ほかの犬と比べて嗅覚が弱く味や匂いを感じにくいこともあります。
そのような場合は、匂いをよく感じられるフードにすることで食いつきが良くなる可能性もありますので、大きな意味を持つことになります。
また病気や体調不良が原因で食欲がない場合もありますので、その可能性がある時はなるべく早くかかりつけの獣医さんで診てもらってください。
食いつきがわるいのとは逆に、食べることが大好きで太ってしまっているので、ダイエットさせたいという場合もあります。
この原因は、カロリーや脂質を摂りすぎてしまっていることですので、カロリーや脂質を抑えたものを選ぶ必要があります。
また太りやすい犬種であったり、不妊去勢手術をしたので肥満を予防したいといった場合も同じですね。
つぎに、アレルギーです。
もしある食材に対してアレルギーを持っているならば、それを含むドッグフードを食べたときにアレルギー反応が出てしまうことがあります。
愛犬がつらい思いをすることになりますので、そのようなことは避けたいですね。
何のアレルギーかわかっていれば選びやすいですが、大抵はあまりよく分からない場合が多いです。
いまはアレルギーの原因になりやすい素材を使用していないフードも充実してきています。
あとは、犬種や年齢によるお悩みです。
一般的にその犬種でなりやすい病気や、気を付けた方がよいこと、というものがあります。
例えばプードルやチワワなどは膝のお皿が外れる
「膝蓋骨脱臼(しがいこつだっきゅう)」
になりやすい犬種といわれていますし、ダックスフンドであれば
「椎間板ヘルニア」
になりやすいことが知られてますので、そのようなことに配慮されたものを選ぶことで、予防への効果が期待できます。
そして加齢により体力や内臓機能が低下し、食事の量が減ったり体重が落ちたりする場合は、消化吸収のよいフードが必要かもしれません。
ここで紹介するお悩み例は以上です。
ざっくりですがまとめてみますね。
- 食いつきがよくないので、よく食べるフードがいい
- 太っているのでダイエットさせたい
- アレルギーがある
- 犬種別、年齢別のお悩み
いかがでしょうか。
いまご紹介したものはごく一部ではありますが、よく聞くお悩みの代表たちです。
もちろんこの他にも様々なことが考えられますよね。
消化性に優れたものがいいとか、第一主原料が動物性たんぱく質のもがいいとか。
これらが
「あなたが愛犬のドッグフードに求めるもの」
を考える際のヒントになればと思います。
一つでなくて構いません。
ですがあまり多すぎても、すべての条件を満たすものを探すのが難しくなりますので、順位をつけて3つくらいに絞れるとよいと思います。
反対に何も思い浮かばないという方でも大丈夫です。
ここから先を読み進めていただければ、何かしらのヒントが見つかるかもしれません。
ポイントその2.原材料を見極めよう!
ポイント1の前半でも触れましたが、ドッグフードを選ぶには愛犬が健康でいられることが大前提です。
それには原材料にどんなものが使われているか知る必要があります。
残念なことに市場に出回っているものの中には、粗悪な原材料が使われているものも珍しくありません。
愛犬の健康を守るためには、そのようなものは出来るだけ避けたほうがよいと言えます。
パッケージの表だけでなく、原材料の表記の覧も必ず確認しましょう。
ただそうはいっても、、あまり詳しくない方だと原材料を見ただけではよく分からないことも多いと思います。
では違いを見分けるにはどうすればいいかというと、いちばん簡単な方法は値段です。
なぜなら粗悪な原材料は安く手に入れることができるため、商品の価格も安く提供できるからです。
ほとんどの場合、品質と価格は比例して当然です。
安ければその分、原材料にあまり良いものが使われていない可能性が高いです。
細かくいくらまでがダメで、いくら以上ならいいと言えるものではありませんが、グラム数当たりの大体の値段を比べてみてほしいと思います。
私のおすすめは
「ヒューマングレード」
と言われる品質のものです。
「ヒューマングレード」とは、人間が食べる食材と同じレベルの原材料で作られているもののことです。
そうでないものと比べると値段は多少高くなってしまいますが、愛犬の健康をしっかりと維持するためには大いに役立ちます。
ポイントその1で何も思い浮かばなかったという方や、とにかく元気でさえいてくれたらそれでいいという方は、とりあえずはこの「ヒューマングレード」にこだわりを持ってみてください。
ポイントその3.愛犬の体に合っているか
ここまで読んでくださった皆さんが、自分の求める条件に合っていて原材料も問題ないフードを購入できたとしましょう。
それでも稀にですが、個体によっては体質にフィットしない場合もあります。
高級なフードであればそれでいいというわけでなく、あなたの愛犬の体質にきちんと合っているかも見極める必要があります。
どのように見極めるのかというと、うんちの状態と皮膚や被毛の状態です。
フードが体質に合わないと、うんちがゆるくなったり皮膚の状態や毛艶が悪くなることがあります。
うんちの状態は毎日変わるものです。
普段のうんちの
- 硬さ
- 色
- におい
- 量
をよく観察しておいてフードを変えたときに、普段と比べてどのような変化をするか?
見極めることが大切です。
いい状態のうんちはある程度の硬さがあって簡単に摘まむことができ、持ち上げたときにシーツにほとんど跡が残りません。
また色は食べているものにもよりますが、穀物が主原料のフードであれば黄土色から茶褐色、肉類などが主原料のフードであれば、濃い褐色から黒っぽい感じです。
ニオイは排泄物なので人間にとっては当然いいニオイではありませんが、あまり強くないほうがいいでしょう。
量はそれこそ体の大きさによって全く変わりますので、毎日観察して愛犬の
「通常の量」
を把握しておきましょう。
フードを変更した途端にうんちがゆるくなったり、異様に臭くなるなど正常でない変化があった場合は、フードが体に合っていない可能性があります。
また今までのフードから新しいものに切り替えるときは、いきなり全部変えてしまってはいけません。
新しく入ってきたフードにお腹の対応が追い付かず、柔らかいうんちが出てしまっているだけの場合もあるからです。
フードを変更するときは、はじめは
今までのフード:新しいフードが7:3くらいの割合
になるように混ぜ、1週間くらいかけ慣らしながら、徐々に切り替えることも大切です。
そして毛艶についてですが、栄養状態のいいワンちゃんの被毛は、適度な艶がありワイヤーコート(もともと硬い毛質)でもない限りさらりとして柔らかいものです。
これがなんだかゴワゴワしていて触り心地が悪く艶がない状態なのであれば、もしかすると被毛にとって必要な栄養が行き届いていないのかもしれません。
また皮膚の状態についても、フケが出ていたり逆に脂っぽい感じでもいい状態とはいえません。
皮膚や被毛は体のいちばん外側にあるものです。
つまり消化器官から取り入れられた栄養が行き着く順番が、どの組織よりもいちばん最後、ということになります。
なので皮膚・被毛の状態が良好であるかどうかは、その子の栄養状態を把握するときの大きな判断材料になるのです。
愛犬のフードの選び方3つのポイントはこれで以上になります。
おさらいしてみましょう。
その1.あなたがドッグフードに求めるものを明確にする
その2.原材料を見極める
その3.愛犬の体に合っているか確かめる
いかがでしょうか?
ここで申し上げたことはどれも、ワンちゃんを飼う上で知っておきたい基本的なことになります。
少しでも、あなたがドッグフードを選ぶ際の参考になり、フード迷子にならずに済めば嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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