犬の食生活、犬と共に健康に生きるために
人とも共通する犬の健康とは?幸せとは?
幸せと健康。
皆さんは、健康ですか?
そして幸せですか?
この問いかけに、人間は答えることができます。
でも、犬はどうでしょうか?
犬に、
「健康かな?幸せかな?」
と、聞いたことはありますか?
私はありません。
うちの犬はすでに天国に旅立ちましたが、18年、病院いらずで過ごしてくれました。
ミックス犬で、耳の垂れた犬種だったので、たまに耳をかき過ぎて、ウミが出て掃除してもらいに行くことはありましたが、病気はしたことがありませんでした。
つまり、健康です。
でも、幸せに過ごしてくれてたのでしょうか?
健康で過ごせれば幸せなのでしょうか?
大事な家族の犬が天国に旅立ってから、私が改めて感じた、犬の健康と幸せのお話です。
我が家の犬の食生活
先にお話ししておくと、うちの犬の食生活は、よくテレビなどで見る愛犬家の方からは考えられない食生活でした。
チョコレートにクッキーにお煎餅のお菓子類。
調理した肉、ウインナー、焼き魚丸ごと、生肉、そしてコーヒー。
今ここに書いたものを犬に与えていたなんて、犬の健康を大切にと考えて食事を与えてる人からすると、ありえないかもしれません。
もちろん、私も率先して与えていた訳ではありません。
主に我が家で、犬のお世話をしてくれていたのは、父と母でした。
私は犬を我が家に迎え入れた数年後、別の家で暮らすようになりました。
私が同居していた頃は、結構厳しくしつけていました。
人間の食事はもちろん与えませんでしたし、ムダ吠えも厳しく注意しました。
私は特に、犬の健康に気を遣っていた訳ではありませんでしたが、
「人間の食べ物は犬にはよくない」
との情報は知っていたので、与えないようにしていました。
ですが、やっぱり犬は欲しがります。
食事時になると、吠えますし、クーンクーンとなんとも言えない切ない声を出します。
でも私が
「ダメだよ!」
と言うと、諦めて私たちが食事するのをじーっと見つめていました。
それが一転したのは、私が家を出てからでした。
甘やかし過ぎた代償
私が家を出てから、父と母は思う存分に犬を甘やかしたようでした。
影からこっそりと、カメラを仕掛けてチェック!
てな訳にはいきませんが(笑)
変わりゆく犬の態度を見ていると、どれだけ甘やかされているのかは、年に数回しか家に帰らない私にも、手に取るようにわかりました。
散歩などの行動もそうですが、食事中の犬の態度の変貌ぶりは目に余るものでした。
吠える、吠える、吠える。
人間の食事の、欲しいものをもらえるまで、ひたすら吠えていました。
どうして、近隣から苦情が来ないのか、不思議な程でした。
余談ですが、苦情が来なかった理由は、右隣は耳の不自由なおじいさん。
そして左隣は、犬と猫の多頭飼いのご家庭だったのです(笑)
話は戻り、どうして吠えるかと言うと、やはり人間の食べているものが欲しいからです。
そして、父と母はそれに答えて、食べ物を与えてしまうからです。
犬は、父と母は、吠えると食べ物がもらえる人物と、認識してしまったのです。
ちなみに、私はどれだけ吠えてもあげなかったので、私には吠えませんでした。
私1人が食事してる時はもちろん吠えませんし、私、父、母の3人で食事している時も、必ず父の足元で吠えていました。
そして、父の食事が終わると、吠えるのも終わるのです(笑)
犬だって好みがある
すっかりわがままになった我が家の犬ですが、もちろんこの時も、健康そのもの。
母は、なぜか玉ねぎとネギだけは、頑なに与えないようにしていました。
側から見ると、そこだけこだわっても、、、
てな感じでしたが(笑)
我が家の犬が特に好きだったのは、魚でした。
「あんた猫か!(笑)」
と、よく母が笑っていました。
食事のメニューが魚だった時の吠え方と言ったら、それはそれは凄まじかったです。
もう、気が狂ったかのような吠え方でした(笑)
断然、お肉より魚が好きでした。
匂いのせい?
とも思いましたが、めちゃくちゃ匂いのする焼肉とか、生姜焼きでも、欲しがって吠えるには吠えていましたが、魚ほど熱願する様子はありませんでした。
あとは、生野菜も大好きでした。
特に、白菜!
これは、買い物から帰ってきて、他の食材を片付けてる間に、何度も盗み食いされてました。
でも、キャベツは食べないんですよね。
あげてもちょっと匂いをかいで、ほったらかし。
一口も食べませんでした。
そしてきゅうり。
包丁で切ってる音を聞きつけて、台所まで猛ダッシュです。
あとは、魚肉ソーセージ。
これも、袋を開けた瞬間に、もう足元で吠えてました。
恐るべし犬の五感。
最後に、信じられないのが、コーヒー。
もうこれは本当に大好きで、母がカップに注ぐ時から、離れたとこから見つめてるんです。
そして、母がリビングで座って飲み始めると、隣に座ってじーっと見つめるのです。
流石に、母もコーヒーは自ら与えることはありませんでした。
だってコーヒーですよ、、、
絶対ダメでしょ(笑)
でも母が用事やお手洗いなどで、席をたった瞬間、、、
待ってましたと言わんばかりに、ペロペロと飲み始めるのです。
カフェオレでもブラックでもなんでも来いでした。
もう一度言います。
それでも我が家の犬は、病院いらずの健康でした。
愛犬の幸せとは?
賢い犬に育てることが犬の幸せですか?
ここからは、完全に私の独断と偏見の意見です。
我が家の犬は、しつけのできていない、わがままな犬でした。
食生活も、犬の健康を無視したような食事を与えていました。
でも、健康だったのです。
そして、私が思うに幸せでした。
人間からすると、しつけができていないとの見方になりますが、犬の立場からすると、自分の意思が尊重されていたのではないでしょうか。
決して、人間の食べ物をどんどん与えましょう!と言っているのではありません。
吠えない、噛まない、人間の食べ物を欲しがらない。
これは人間にとって、賢い犬です。
犬は本来、吠えたり噛んだりする生き物ですし、食に対する欲も強いのです。
賢い犬が幸せでしょうか。
健康な食生活を守られる犬が幸せでしょうか?
幸せこそが、健康の源なのではないでしょうか。
私も我が家の犬が幸せかどうかなんて、生きてるうちは考えもしませんでした。
でも、天国へ行ってしまった今、幸せだったのか、ふと考えます。
その時、私がずっと家にいて、厳しくしつけていたより、父と母に甘やかされて過ごした方が幸せだったに違いないと思うのです。
犬はペットですが、家族ですよね。
子育てと同じで、正解はないと思います。
その犬を迎え入れた家族にしかできない、犬との生活を送ることが大切だと思います。
だからもし、新しいペットをお家に迎え入れて、しつけが上手くいかなくても、そんなに意固地にならなくてもいいんじゃないでしょうか。
トイレを失敗しても、強く叱らなくてもいいんじゃないでしょうか。
ペットを迎え入れたお家の人の使命はただ一つです。
ペットを幸せにしてあげることです。
賢い犬に育て上げることではありません。
そして何より素晴らしいのは、ペットは幸せをあげると、必ず幸せを返してくれるのです。
私たちを心の底から愛し、慕い、頼りにしてくれます。
幸せの形は本当に様々だと思います。
我が家の犬の幸せは、食べたいものを食べる!
その幸せこそが、健康の源だったと思います。
好きなものを食べている時の顔が、今でも忘れられません。
顔を上げて、目を輝かせて、本当に美味しそうに食べるのです。
何度もその犬の表情で、私たち家族は幸せをもらいました。
皆さんの犬の幸せはなんですか?
健康の源はなんでしょうか。
ご購読ありがとうございました。
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