ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気

ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気


 

 

はじめに

 

ワンちゃんを飼っている人はワンちゃんの病気について調べたことはありますか?

私は中学2年生の時に飼っていたゴールデンレトリバーの愛犬を病気で亡くしました。

 

私は愛犬が亡くなるまで犬の病気について調べたことはありませんでした。
今回は犬の中でもゴールデンレトリバーがかかりやすい病気と大体の治療費(病院やワンちゃん自身で個体差があります)についてお話ししたいと思います。

 

ゴールデンレトリバーだけでなく、ワンちゃんを飼っている方は、一度向き合わなければならない話題だと思うのでぜひ最後まで読んでみてください。

 

 

ゴールデンレトリバーの特徴

 

まずは、ゴールデンレトリバーの身体・性格の特徴を説明したいと思います。
がっちりとした体形温和な表情を持ち、黄金色の毛並みが特徴的です。

 

成犬で体重はオスで29~33s、メスで26~31s程度になります。
短めのアンダーコートと、長いトップコートからなるダブルコートで換毛期には毛がかなり抜ける印象です。

 

性格はおとなしくて表情が豊かです。
学習能力が高くしつけやすいです。

 

ゴールデンレトリバーのかかりやすい病気

 

@ 股関節形成不全

 

歩くときにふらついたり、おかしな座り方をしたりします。
遺伝的要素が強い病気ですが、栄養管理や運動などの環境も重要になってきます。

 

痛みを和らげ、後肢の機能をできるだけ改善する、もしくは維持する治療になります。
治療費は、手術し、入院した場合で約40万円ほどです。

 

A 悪性リンパ腫

 

血管系の腫瘍で、リンパ球が癌化し、増殖します。
犬の場合、体の各リンパ節が腫れてきます。

 

癌の中でも、抗がん剤療法の効果が研究され、十分にあるので、早期発見ができれば予後も期待できます。
抗がん剤治療は月に約7万円です。

 


 

B 胃拡張‐胃捻転

 

食べ物や液体、もしくはガスの急速な貯留によって胃が拡張し、ねじれてしまう病気です。
胃がねじれたことで血流や神経に影響を及ぼし、ショックを起こすため、治療しなければ急速に死に至るような恐ろしい病気です。

 

ゴールデンレトリバーだけでなく、大型で胸の深い犬種(グレートデン・ジャーマンシェパード・シベリアンハスキー・スタンダードプードル・セントバーナード・セッターなど)がなりやすく、食後すぐに運動させることによって誘発されやすくなります。

 

治療費は手術込みで約18万円です。

 

C 甲状腺機能低下症

 

甲状腺ホルモンが十分に分泌されなくなる病気です。
皮膚の黒ずみ、脱毛、元気がない、疲れやすい、体重増加、体温低下、寒さに弱くなるなどの症状が現れます。

 

また、皮膚が厚くなり、悲しそうな顔にみえる症状もあります。

 

その他、合併症として、不妊や無発情、筋力の低下、神経障害、循環器障害を発症する場合もあります。
治療法は投薬治療で、費用は約10,500円です。

 

D 三尖弁閉鎖不全症

 

ゴールデンレトリバーは、心臓の右心室と右心房を区切っている三尖弁が先天的に形成不全を起こすことが多く、この病気は発症率が多いです。
症状としては、疲れやすくなる、咳が出る、腹水がたまるなどです。

 

腹水がたまると、消化管の活動が低下し、嘔吐したり、食欲が無くなったりします。
また、横隔膜や肺を圧迫するため、息苦しくなったり、腹水の中にタンパク質などが漏れ出しているため、脱水、栄養失調になったりします。

 

投薬治療が一般的で、費用は病院での点滴、処方薬で約2万円です。

 

E 大動脈弁狭窄

 

心臓の左心室から全身へ血液を送るための大動脈についている弁が十分に開かない疾患です。
軽度では症状が見られませんが、重度では、脱力、虚脱、突然死の危険性があります。

 

運動制限と内科療法が一般的です。
費用は点滴、処方薬で約2万円です。

 

 

F 咽頭麻痺

 

咽頭と呼ばれる鼻腔と口腔から続く場所の空気の入り口が麻痺する病気です。
中齢から高齢の大型犬に多く、重度になると、重篤な呼吸困難を起こし、命にかかわります。

 

また、呼吸による体温調節ができなくなり、熱中症を引き起こす場合もあります。
治療費は、手術する場合で約10万円です。

 

G インスリノーマ

 

膵臓のβ細胞という細胞に発症する腫瘍です。
このβ細胞はインスリンを生成しているため、増殖した細胞から多量のインスリンが分泌され、低血糖を引き起こします。

 

低血糖が長く続くと、意識がなくなったりけいれんや昏睡状態に陥ったりします。

 

また、この病気は早期発見が難しく転移する可能性が高いので、病気が発覚した時点では悪化し、転移している場合がほとんどで完治が難しいです。
そのため、治療せずに家での余生を過ごさせる選択をとる方が多いです。

 

我が家のゴールデンレトリバーの愛犬もこの病気が原因で亡くなりました。
愛犬の場合、発症したのが5歳と早かったので悪化も早く、病気が発症してから約3か月で亡くなってしまいました。

 

愛犬の症状としては、初期のころで

 

[ふらつく、けいれんを起こす、水を飲む量が増える]

 

でした。
亡くなる直前の症状は初期の症状に加え、

 

[立てなくなる、ご飯が飲み込めない、排泄・排尿が自分一人ではできなくなる]

 

でした。

 

ゴールデンレトリバーのなりやすい病気の一部をあげてみました。
この他にも大型犬特有のなりやすい病気などたくさんあります。

 

ゴールデンレトリバーは特に悪性腫瘍で亡くなることが多い犬種だと言われています。
人の場合、腫瘍マーカーを使えば癌を発見できますが、現在人が使用しているようなものが存在しないので腫瘍の発見が容易ではありません。

 

しかし、通常の血液検査や画像診断でも腫瘍の早期発見が十分期待できるので、ワクチンを接種したついでに血液検査をしてもらうなど積極的に健康診断を行うことがワンちゃんの寿命を少しでも伸ばす手がかりだと思います。

 

また、日常生活で愛犬の様子が少しでもおかしい、いつもと違うと感じたらすぐに獣医を受信することも大切です。

 


 

最後に

 

愛犬が病気と発覚してからは愛犬に少しでもいい思い出を作ってほしい一心でした。

 

それまではわがままにならないようにフード、ジャーキー以外の食べ物は与えていませんでしたが、ペットショップに売っている犬用のケーキをあげたり、祖母が愛犬のためにカボチャやニンジンのポタージュを作ってくれたのでそれをあげたりしていました。

 

それでもやはり病気の進行は止められるわけもなく、ある日に急に立てなくなり、次に首を持ち上げられなくなり、最後には水やポタージュを飲めなくなるまで日々弱っていきました。
ついに呼吸が荒くなり、家族で今日が最期だと心を決めました。

 

それと同時に何もしてあげられない自分にただ呆然とするしかありませんでした。
愛犬が亡くなったとき私は初めて命と向き合えたと思っています。

 

愛犬が亡くなったとき、私を含め家族全員でとても悲しみました。
それと同時に

 

「もっと早く病院に連れて行ってあげたらもしかしたらもっと長く生きられたのかもしれない」

 

と後悔の気持ちもありました。
仮定の話を繰り返していても実際のことは全くわかりません。

 

しかし、先述しましたが、早期発見で完治することも、もちろんあります。
大切でかけがえのない愛犬のためにも愛犬の観察を怠らないでください。

 

そして、愛犬との思い出をたくさん作ってください。
私は、愛犬と旅行したいとずっと思っていましたが、叶いませんでした。

 

ですが、愛犬が約5年間で私にくれた思い出はかけがえのないものです。
これで私の話は以上になります。

 

ご購読ありがとうございました。

 

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