プロのドッグトレーナーが教える!愛犬のしつけで本当に大切な基本のしつけ法と飼い主がやりがちな3つの間違い

プロのドッグトレーナーが教える!愛犬のしつけで本当に大切な基本のしつけ法と飼い主がやりがちな3つの間違い

 


 

 

愛犬を迎えたその日から始まる「しつけ」。トイレの失敗、無駄吠え、噛み癖など、日々直面するお悩みに頭を抱えていませんか?本やネットで調べてしつけをしているのに、なかなかうまくいかない……そんなときは、しつけに対するアプローチ自体が間違っているのかもしれません。プロのドッグトレーナーから見ると、多くの飼い主さんが「良かれと思って逆効果な方法」を取ってしまっています。今回は、犬の行動心理に基づいた世界基準の「褒めて伸ばすしつけ法(陽性強化)」の基本と、飼い主さんがやりがちな間違い、家庭で今日から実践できる基本の教え方をわかりやすく解説します。

 

 

 

プロが指摘!愛犬のしつけで飼い主がやりがちな3つの間違い

 

犬はとても賢い動物ですが、人間とは異なる学習プロセスを持っています。プロのトレーナーから見て、特に改善すべき「よくある間違い」を3つご紹介します。

 

 

 

1. 時間が経ってから「後から叱る」

仕事から帰宅し、部屋が荒らされているのを見て「コラッ!」と叱る。これは最もやってはいけない間違いです。犬は「現在の自分の状態(お迎えに来た)」と「叱られていること」を結びつけてしまい、なぜ叱られているのか理解できません。叱る・褒めるは「行動の0.5秒以内」が鉄則です。

 

 

 

2. 名前を呼びながら叱る

いたずらをした時に「コタロウ、ダメでしょ!」と名前を大声で呼ぶこと。これを繰り返すと、犬にとって自分の名前が「嫌なことが起きる不吉な言葉」になってしまいます。名前を呼んでも無視するようになったり、近寄ってこなくなる原因になります。叱る時は「ダメ」「コラ」など、短い警告音のみを使いましょう。

 

 

 

3. 叱る基準が一貫していない

ある日はソファーに乗っても許したのに、別の日(服が汚れるからなど)は怒る。このような飼い主の気分の変化は、犬を大いに混乱させます。犬の行動ルールは「家族全員で同じ基準」を一貫して維持することが重要です。

 

世界基準のしつけ法:褒めて行動を引き出す「陽性強化」とは

 

現代のドッグトレーニングでは、大声で怒鳴ったり、リードを強く引っ張る(チョーク)といった恐怖や体罰を用いるしつけは行いません。主流となっているのは、行動科学に基づいた「陽性強化(Positive Reinforcement)」という方法です。

 

陽性強化とは、「犬が望ましい行動をした直後に、ご褒美(おやつ、おもちゃ、褒め言葉)を与え、その行動が再び発生する確率を高める」アプローチです。

 

 

  • 恐怖を与えないため、信頼関係が崩れない
  • 犬自身が「どうすればご褒美をもらえるか」を考えるようになり、学習が早い
  • しつけの時間が犬にとって楽しい「遊び」になる

 

 

犬が悪いことをした時は「叱ってやめさせる」のではなく、「悪いことをする暇がないくらい、良い行動をさせてそれを褒める」というのがプロの考え方です。

 

今日からできる!プロが教える基本トレーニングの3ステップ

 

家庭ですぐに実践できる、しつけの基本中の基本となる3つの教え方をご紹介します。

 

 

 

1. アイコンタクト(すべてのしつけの土台)

飼い主の目に注目させるトレーニングです。おやつを握り、愛犬の鼻先から飼い主の目の横へ移動させます。犬が飼い主の目を見た瞬間、すかさず「Yes!(またはお利口)」と発声しておやつを与えます。これができるようになると、散歩中の興奮や拾い食いを防止しやすくなります。

 

 

 

2. お座り(誘導訓練)

おやつを鼻先に近づけ、ゆっくりと愛犬の頭上に持っていきます。犬は上を見上げようとして、自然とお尻が地面につきます。お尻が地面についた瞬間に「お座り」と言葉をかけ、ご褒美を与えます。おやつというガイドを使って、体に無理なく正しい姿勢を覚えさせます。

 

 

 

3. おいで(呼び戻し)

愛犬がリラックスしているときに、明るい声で「おいで!」と呼びます。こちらに来たら、大げさなくらいに褒め、特別なおやつを与えます。「飼い主のところに行けば最高に良いことがある」と学習させます。呼び戻しは脱走時などの命の危機を防ぐために必須のコマンドです。

 

しつけを圧倒的にスムーズにするおすすめ便利グッズ

 

しつけを家庭で効率よく進めるために、プロも現場で愛用しているおすすめの便利グッズをまとめました。

 

ドッグトレーニング必須グッズ

グッズ名特徴とトレーニングでの活用法
トリーツポーチおやつを片手で素早く取り出せるウエストポーチ。褒めるタイミング(0.5秒以内)を逃しません。
トレーニングクリッカー「カチッ」という独特の音で「その行動が正解である」ことを犬に伝える道具。しつけのスピードが倍増します。
知育玩具(コング等)お留守番時の吠えやイタズラを防止するため、頭を使わせて退屈を紛らわす決定版おもちゃです。
ロングリード屋外での「おいで(呼び戻し)」の練習に必須。安全を確保しつつ適度な距離でトレーニングができます。

 

しつけは「愛犬との対話」。楽しんで信頼関係を築こう

 

しつけは、犬を人間の都合の良いロボットのように支配することではありません。人間社会のルールを犬にわかりやすく翻訳し、お互いがハッピーに暮らすための「対話」です。

 

トレーニングを行う際は、1回あたり5〜10分程度の短い時間に区切り、愛犬が集中しているうちに楽しく終わらせるのが鉄則です。飼い主さんが笑顔で楽しみながら行うことこそが、しつけを成功させる一番の近道です。焦らず、一歩ずつ愛犬との素晴らしい信頼関係を築いていってくださいね。

 


【関連記事】

犬のしつけや芸の教え方|基本コマンドと初心者向け体験談

子犬のしつけ基本ガイド|社会化期にやるべき教え方

page top