犬のしつけはいつからやればいい?何から教えればいいのか?詳しく解説します
犬のしつけはいつから?何から教える?
犬を我が家に迎え入れる時、重要になるのが
『しつけ』
です。
飼い主は愛犬に色々な事を覚えてほしいと早い段階から一度に多くのことを教えようとしがちです。
それでは犬が混乱してしまい、しつけそのものがうまくいかなくなってしまいます。
人間も初めて経験する事を一度に何種類も覚えろと言われたらストレスを感じますよね?
しつけは犬と飼い主がともに生活する上でトラブルを起こさず安心して幸せに暮らすために必要なものです。
しつけを始めるなら社会化期が効果的
しつけはいつから始めたらいいのか、最初に何を教えるべきか悩まれる方も多いでしょう。
一般的に子犬のしつけは社会化期と呼ばれる生後4週目から13週の期間に始めるのが効果的とされています。
この期間に他の犬や人間、その他の動物とふれ合うことでその後どういう性格に育つかが決まっていくと言われています。
何に対しても警戒心を持たず好奇心旺盛に取り組むことができるこの期間にしつけをするのはとても理にかなっているのです。
まずはこれから!犬と飼い主の関係を良好にするためのしつけ
愛犬にしつけをしようとする時、重要とされることは何でしょう?
それは犬と飼い主の間に信頼関係があるかどうかです。
犬に信頼されていない状態では飼い主がどんなに頑張って指示を出しても犬は従ってくれません。
犬と信頼関係を築くことからしつけをスタートさせましょう。
しつけのスタートは『名前を覚える』ことから
しつけと聞くと
「おすわり」
や
「おて」
といった行動を思い浮かべ実行しようとする方がいますが、初めて家にやってきたばかりの犬にできるはずがありません。
それは成犬であっても、子犬であっても同じことが言えます。
なぜなら飼い主との信頼関係ができていないからです。
たとえ成犬であっても初対面の飼い主との間に絆はありません。
初めてやってきた家で一緒に暮らしていくためのルールを一から学んでいくのです。
そこではじめに取り組みたいのが名前を覚えてもらうことです。
「それもしつけなの?」
と思われそうですが、一緒に生活する中で犬の動きを咄嗟に止めたい危ない場面に遭遇する可能性もあります。
名前を理解し、飼い主からの呼びかけに反応することはとても重要なしつけといえます。
よく家族の間で別の名前で犬に呼びかけることがありますが、これでは犬が自分の名前を認識できない可能性があります。
愛犬が早く名前を覚えられるようにするには混同しにくい名前で犬が聞き取りやすい高めの声で呼びかけてあげることが大切です。
アイコンタクトはあらゆるしつけに有効
名前を覚えさせることに続けて取り組みたいのがアイコンタクトです。
飼い主の声に反応し目を合わせることは、この後に行う
「おすわり」
など基本のしつけから散歩中に飼い主の横について歩かせるような少し難易度が高いしつけを行う上でも非常に重要になります。
飼い主と目が合うことで犬は飼い主が何を言っているのか注意して聞こうとし、それが信頼関係を作ることに繋がります。
はじめは名前を呼ぶのと同時におもちゃやおやつで気を引き、犬の視線が飼い主の目に向くように誘導して目が合ったらすぐ高めの声で褒めるようにしましょう。
この動作を続けることで犬はアイコンタクトをすると良い事が起きると学習するようになります。
トイレトレーニングはお家にやってきたその日から
生きていく上で排泄はとても大切なことです。
トイレの正しい場所を覚えて排泄ができるようにトレーニングは家に迎え入れた日から始めましょう。
はじめはわからずに違う場所で排泄してしまうことがあるかと思いますが、失敗しても決して叱らず臭いがついてしまう前にすばやく片付けるようにしましょう。
放置してしまうとそこがトイレだと間違えて認識しまた同じ場所でしてしまうようになります。
またきつく叱ることでトイレそのものが悪い行動だと思い我慢したり飼い主に隠れて排泄しようとするなど問題につながる可能性があります。
犬はトイレをしたい時にいくつかサインを出します。
具体的には床のにおいを嗅ぐ、クルクルと回って落ち着きがない、しゃがんでみるといったことです。
こういう動作が見られた時はトイレの場所に連れていき正しい場所を認識させるようにトレーニングしましょう。
また子犬の時期は膀胱が小さく成犬よりもトイレの回数が多くなります。
寝起きやご飯の後、体を動かして遊んだ後はトイレのタイミングであることが多いので、決められた場所に連れていくことを習慣にしてトレーニングするのが効果的です。
正しい場所でトイレができたらすぐに褒めてあげましょう。
体に触れられることに慣れる
犬は生活していく中で体に触れられることに慣れる必要があります。
それは飼い主がブラッシングをして犬の皮膚の状態に何か異常がないか確かめることやトリミングサロンでのカットやシャンプー、爪切りを受ける時に体に触れられても落ち着いて対応できるようにするためです。
時には病院でワクチン接種や診察を受けることもあるでしょう。
また日常ではお散歩中によその犬や、飼い主と接する機会もあります。
そうした時に他の犬を見ても興奮せずに接することができるようにトレーニングが必要です。
まだ警戒心が強くない時期に外に連れ出し、家以外の人や犬とふれ合う時間を作ること、車や外の生活音、雷の音など犬が恐怖を感じる状況にも慣れるよう繰り返すことが重要です。
ハウストレーニングで落ち着ける環境を作る
犬にとってハウスは寝床だけでなく自分が落ち着ける場所です。
ハウストレーニングをしつけとして行うことで、犬がお留守番をする時もハウスでおとなしく過ごすことができるようになります。
また車や公共交通機関を利用して外出する時キャリーケースに入らせる必要があっても嫌がらず入ってくれるように日ごろからトレーニングすることが大切です。
犬が見ていない隙にケージにおやつを置いておき、犬が自発的に中に入っておやつを食べることができたら褒めてあげましょう。
はじめは中に入るのを嫌がることもありますが、そういう時も無理に入れようとはせずケージの入口付近におやつを置き徐々に奥へ誘導していくことで慣れて、ここに入るとおやつが食べられると学習するようになります。
ハウストレーニングは日常の生活だけでなく災害時の避難など非日常な場面でも必要となるしつけです。
犬が安心していられる場所を用意してあげることは飼い主と犬が一緒に生活する上でとても重要なことです。
そうなってもらう為にも、大袈裟なぐらい褒めてあげてくださいね!
「まて」「おすわり」で自制心を育てる
ご飯やおやつの前によく使う
「まて」
や
「おすわり」
の指示ですが、犬が興奮状態にある時に使うことで落ち着きを取り戻させるねらいがあります。
人間もそうですが、興奮状態にある時は周りが見えなくなりがちです。
犬も興奮している時は飼い主の声が届きにくく注意散漫になっているため、場合によっては危険な状況に遭遇する可能性もあります。
ひどく興奮しそうな場面では「まて」や「おすわり」をさせて犬が落ち着きを取り戻せるようにコントロールしてあげましょう。
指示を出す時
「おすわり」
が家族間で
「すわれ」
や
「シット」
といったバラバラの指示語になると犬が混乱してなかなか覚えることができません。
統一した指示語を使うようにしつけ前に家族の間で話し合って決めておくといいでしょう。
またトレーニングを行う環境にも気をつける必要があります。
窓が開いていると外からの音が気になってしまうので必ず閉めてテレビなども消すようにしましょう。おもちゃも犬の気を散らす要因になるので片付けて飼い主にだけ集中できる環境を作ってから取り組みましょう。
指示通りできたらすぐに褒めておやつをごほうびとしてあげるようにします。
それを繰り返し行うことで、指示とごほうびがリンクされて定着するようになります。
しかし犬が集中できる時間は10〜15分と言われています。
焦って強引にトレーニングを続けず、集中力がなくなってきたなと感じた場合は一旦中断し時間をあけてから再開することも大切です。
基本のしつけで犬と幸せな毎日を
しつけは犬と飼い主、どちらにとっても安心して生活するために必要なものです。
犬によって得意なこと、苦手に感じることなどは様々です。
しつけの方法も1つではなく犬の性格によっても異なります。
愛犬にとって無理なく楽しく、もっとやりたいと思える方法でトレーニングを行いより良い信頼関係を築いていきましょう。
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