愛犬バディを襲った突然の胃捻転|激しい後悔と自責の念から立ち直り自分を許すための歩み
愛犬の闘病や老衰介護での別れは辛いものですが、時間をかけて「心の準備」をする猶予があります。しかし、事故や突発的な病気による「突然死」は、何の覚悟もできないまま大切な家族を失うことになります。「昨日まであんなに元気だったのに、なぜ…」という現実を受け入れられない衝撃と、「あのとき自分が気づいていれば助かったのではないか」という激しい後悔と自責の念は、飼い主の心を深く傷つけ、深刻なペットロスを引き起こします。我が家の大型ミックス犬「バディ(6歳)」を襲った突然の胃捻転の悲劇と、そこから自責の鎖を解き、再び立ち直るまでの歩みを綴ります。

この記事内容
いつも通りの夜、何の前触れもなく襲った「胃捻転」
バディは、体重32kgのとても元気な大型ミックス犬でした。病気一つしたことがなく、その日も夕方までドッグランで走り回り、夜ご飯もいつも通り完食しました。
悲劇は、食後しばらくしてバディがお気に入りのおもちゃを持ってきて、私と少し激しく引っ張りっこ遊びをした後に起こりました。遊び終わって1時間ほど経った頃、バディが妙にそわそわし始め、部屋の中を行ったり来たりし始めたのです。
何度も「オエッ」と吐き出そうとする(空吐き)のに何も出ず、大量のよだれを流し始めました。そして、お腹を触るとまるで風船のように固くパンパンに張っていたのです。
ただ事ではないと確信した私は、急いでスマートフォンで症状を検索しました。画面に表示された文字は「胃拡張胃捻転症候群(GDV)」。1分1秒を争う命に関わる超緊急事態でした。
夜間救急への搬送、そして突然の別れ
パニックになりながら、深夜でも診てくれる近くの夜間救急動物病院へ電話をかけ、バディを車に乗せて飛び出しました。車内でもバディは苦しそうに荒い呼吸を繰り返し、私の顔を不安そうに見つめていました。
病院に到着し、すぐにレントゲン検査が行われました。獣医さんからは「胃が完全に捻れて周囲の血管を圧迫しており、ショック状態です。今から緊急手術をしますが、生存率は非常に厳しい状態です」と告げられました。
手術室へ運ばれていくバディの背中を見送り、祈るような気持ちで待合室で待っていたわずか30分後。獣医さんが重い表情で出てきました。「手術中に心停止し、蘇生措置を行いましたが……間に合いませんでした」
病院へ向かい始めてから、わずか3時間。バディは6歳という若さで、あっけなく旅立ってしまいました。信じられず、冷たくなったバディを抱きしめて泣き叫び続けました。
自分を責め続けた暗闇の日々。「あの時こうしていれば…」
バディを失った後、私を最も苦しめたのは、胸の中で燃え盛るような「自責の念」でした。
「なぜ、ご飯を食べた直後に激しい引っ張りっこ遊びをさせてしまったのか」
「なぜ、異変に気づいた瞬間にもっと早く車を出さなかったのか」
「私が殺してしまったようなものだ」
「あの時こうしていれば」という後悔が頭の中で24時間ループし続けました。バディの首輪やリードを見るたびに涙が止まらず、ご飯を食べることも、眠ることも罪悪感に感じられるほどの深い暗闇の中に、私は一人取り残されていました。
同じ悲劇を防ぐために:愛犬家が知っておくべき胃捻転の予防と初動
バディの死を無駄にしないため、そして私と同じ後悔を他の飼い主さんにさせないために、特に胸の深い大型犬(ゴールデン、ハスキー、シェパード、大型ミックス等)を飼っている方が絶対に知っておくべき胃捻転の予防策と初動をまとめました。
胃拡張胃捻転症候群(GDV)の対策一覧
| 対策項目 | 具体的な予防法・行動 |
|---|---|
| 食後の運動厳禁 | 食後「最低2時間」は散歩や激しい遊び、興奮させる行為を絶対に避けてください。 |
| 一気食いの防止 | 一度に大量のフードを早食いさせないよう、早食い防止食器の使用や、食事を2〜3回に小分けにします。 |
| 危険な初期サイン | 「空吐き(ゲップも出ない)」「大量のよだれ」「お腹の異常な張り」「そわそわして落ち着かない」は超危険サインです。 |
| 1分1秒を争う初動 | 少しでも胃捻転が疑われる場合は、朝を待たずに「今すぐ往診または夜間救急病院」へ直行してください。 |
「バディはあなたを責めていない」:自責の鎖を解いてくれた言葉
自分を責め続けてボロボロになっていた私を救ってくれたのは、かかりつけの動物病院の看護師さんがかけてくれた言葉でした。
「胃捻転は、どんなに気をつけていても発症することがある防ぐのが難しい病気です。バディちゃんは、大好きなあなたと最期まで笑顔で暮らせて本当に幸せでしたよ。バディちゃんはあなたを決して責めていません。むしろ、あなたが自分を責めて泣いている姿を見るのが、バディちゃんにとって一番悲しいことなんですよ」
その言葉を聞いたとき、私は「バディを喜ばせたくて一緒に遊んでいたこと」「パニックになりながらも必死で救急病院へ走ったこと」を思い出しました。私の行動はすべてバディを愛するが故のものでした。「私は精一杯バディを愛していた。自分を許して、笑顔を取り戻すことこそが、バディへの一番の供養になるのだ」と、ようやく自責の鎖を外すことができたのです。
突然のお別れで自責の念に苦しむあなたへ
事故や急死で愛犬を失い、自責の念に押しつぶされそうになっている飼い主さん。あなたは十分すぎるほど愛犬を愛していました。だからこそ、今これほど苦しんでいるのです。
「あの時こうしていれば」という後悔を完全に消すことはできません。しかし、愛犬があなたと過ごした6年(あるいは何年であっても)は、彼らにとって幸せに満ちた犬生そのものでした。
どうか自分を許してあげてください。あなたが笑顔を取り戻し、愛犬との楽しかった思い出を温かく語れるようになる日を、彼らは天国からずっとしっぽを振って待っています。
【関連記事】
・愛犬との別れ、私のペットロス克服方法!15年連れ添ったトイプードルとのお別れ体験談
・愛犬の最期を看取れなかった後悔|医療ミスや急死の悲しみを乗り越えるヒント