犬の健康を保つため、年齢別のドッグフードの選び方
第一章:タンパク質の量が多く、穀類控えめのドッグフードを選ぶ
愛犬の健康を維持したり、順調に発育を促進させるためには、ドッグフードの選び方は大変重要なポイントです。
- ドラッグストア
- ホームセンター
- 動物病院
- ペット専門店
- インターネット通販
などで購入できますが、豊富な種類があるのでどれを選んだら良いか迷ってしまいます。
犬は基本的には肉食動物なので、サーモンやビーフ、チキンなどの高品質で上質な原材料を使用したタンパク質中心のペットフードを選びましょう。
とうもろこしや小麦などの穀類は、消化がしにくく胃腸に負担が掛かってしまうため、なるべく含有量が少なかったり、グレインフリーのドッグフードがお勧めです。
小麦や大麦などの穀類のアレルギー疾患がある場合は、グレインフリーのドッグフードを与えてあげる必要があります。
アレルギー疾患がない場合は、穀類が含まれているドライフードを与えても良いですが、やや容量が少なめの商品を選ぶことで胃腸の負担を軽減しやすいです。
犬は年齢、体調に応じても与えるペットフードの種類が違ってきます。
夏バテをしていたり、体調不良で食欲がない時は、生肉に近い匂い、味付けにしているウェットフード、嗜好性の高いセミモイストタイプを与えてあげると食べやすいです。
第二章:成犬時、子犬の時期のドッグフードの与え方と選び方
生後6か月から6年ぐらいの成犬は、体が成長したり、歯や顎の健康を維持するために総合栄養食のドライフードを中心に与えてあげると良いでしょう。
ドライフードの良い点は賞味期限が長いので、保存が効きますし、犬の体に欠かせないタンパク質、リン、カルシウムなどが豊富に含まれているため、栄養バランスが良い点です。
ドライフードはしっかりと咀嚼ができるため、歯石などが付きにくく、顎の成長を促したり、歯周病などの病気を予防することができます。
子犬の時期は消化器官が未発達なので、吐き戻しをしたり、下痢や軟便、便秘などの病気に罹りやすいです。
歯や顎もまだ未発達なので、子犬用の粒の小さいドライフードを与えてあげたり、ソフトドライ、ウェットフードなどを決められた分量を守って与えることが大事です。
子犬の時期は豊富な栄養素が必要なので、栄養バランスが良く、無添加で安全性の高い素材を使用した幼齢期用のフードを選ぶ必要があります。
お腹の調子が良くない時は、早めに動物病院に連れていき、診察や治療を受けることが大事です。
基本的には健康で若い犬の場合は、ドライフードを中心に与えるようにして、食欲がない時、ドライフードに飽きている時などは、ソフトドライ、セミモイストなどのペットフードを与えてあげると良いでしょう。
第三章:妊娠中、授乳中のドッグフードの選び方、与え方
妊娠中、授乳中の場合は、乳汁の分泌を促したり、胎児や子犬の成長に欠かせないタンパク質、カルシウム、リンなどが必要になります。
妊娠初期は食欲不振、体調不良などが見られますが、消化吸収が良く栄養価の高いドッグフードを選んであげると良いでしょう。
食欲がない時は無理をさせず、ウェットフード、セミモイストタイプなどを与えることで、必要な栄養素を補えます。
妊娠中期以降になると胎児が胃を圧迫してくるので、食べる量が減ってくるため、栄養バランスの良い総合栄養食を与えるようにしましょう。
妊娠中に肥満気味になると胎児に悪影響がでたり、出産、分娩時にリスクが上がってしまうため、動物病院で定期的に診察をしてもらい、体重測定をしてもらいましょう。
体重増加を防ぐために、栄養価が高く、脂肪分が多すぎないドッグフードがおすすめです。
犬の授乳期間は2週間から3週間ぐらいですが、子犬に乳汁を与える必要があるので、普段よりも多めの量を与えてあげる必要があります。
授乳中は普段よりも、多くの栄養素、カロリーが必要になるので、高タンパク、高脂肪の子犬用のフードを与えてあげるのも良いでしょう。
犬の妊娠期間は60日前後ですが、健康な子犬を出産するために毎日の食事は大変重要です。
第四章:手作りご飯だけでは栄養素が不足しがちです
愛犬の健康維持のために、手作りご飯を作っている人が増えています。
手作りご飯は安全性の高い食材を選んで、作ることができるのが良い点ですが、ペットフード専門店のドッグフードに比べると、体に必要な栄養素が不足する可能性があります。
手作りご飯は毎日与えるよりも、週に1回程度与えてあげるほうが良いでしょう。
病気で食欲が落ちている時は、かつおぶしや鶏ガラなどでだしを取り、栄養バランスの良い手作りご飯を与えてあげるのは問題ありません。
野菜や穀類、お米、お肉類などを使用することで、美味しいご飯が作れますが、栄養素が不足しがちなのでトッピング用のふりかけをかけたり、サプリメントなどで栄養素を補うなどの工夫が必要です。
生後6か月以内の幼齢期の犬の場合は、骨や歯、筋肉、内臓などの成長に欠かせない栄養素が必要になるため、動物病院、ペットフード専門店で販売している幼齢期用のドライフード、ウェットフードを与えてあげることが大事です。
子犬の時期は体が未発達なので体調を崩しやすいため、犬種や体重、体格、体質に応じた安全性の高いドッグフードを与えてあげる必要があります。
大型犬は小型犬に比べると体の成長が遅く、食べる量も多いので獣医師や専門店のスタッフにアドバイスを受けておくと良いでしょう。
犬種別のフードも販売されているので、体重に応じたドッグフードを購入できます。
第五章:老齢期の犬のドッグフードの選び方、注意点
犬は7歳から8歳を超えると老齢期に入るため、運動量が減少した、脚などの関節痛が見られるようになる、加齢による食欲不振などの変化が見られるようになります。
成犬の頃に比べるて見た目や動きなどに変化が出てきた時は、認知症や腎臓病、心臓病などの病気を予防するためにシニア向けのドッグフードに切り替えることが大事です。
シニアになると成犬時に比べると、多少は食べる量が減ってきますが、タンパク質、カルシウムなどの栄養素は欠かせないので、粒が小さく咀嚼しやすいドライフードを選んであげると良いでしょう。
偏食気味の愛犬は、シニアになると食べる量が減少するので、嗜好性の高いセミモイスト、ソフトドライ、ウェットフードなども与える必要があります。
老齢期は成犬時の時ほどは、カロリーを摂取する必要がないですが、病気を予防するために必要な栄養素を補うことが大事です。
ソフトドライ、セミモイスト、ウェットフードなどは、栄養価が高く美味しいので、老齢期の犬も食べやすいです。
柔らかいドッグフードの欠点は、価格が高めだという点、歯石や歯垢が付きやすいため、歯周病、虫歯に罹りやすくなります。
柔らかいフードを与えた時は、歯磨きガムなどを与えることで歯の病気を予防しやすいです。
歯垢、歯石が付きにくいタイプのドッグフードも販売されています。
第六章:病気療養中の愛犬のドッグフードを与える時の注意点とアドバイス
腎臓病、心臓病、糖尿病、高血圧などの病気は、成犬から老齢期の犬が罹りやすいため、普段から体調管理、健康管理はきちんと行う必要があります。
気になる症状が見られる場合は、早めに動物病院に連れていき、精密検査を受けることで病気を早期発見できます。
定期的に検診を受けることで、愛犬の寿命を延ばすことが可能です。
病気療養中の愛犬の場合は、獣医師に相談をして最適な療養食を提案してもらうと良いでしょう。
病気療養食は嗜好性はやや劣りますが、病気の進行を遅らせる働きがあるので、積極的に与えてあげることが大事です。
インターネット通販の専門店、ペット専門店、動物病院では、豊富な種類の療養食が販売されており、以前に比べると嗜好性が高く、食べやすいドッグフードが増えています。
複数の会社の商品を購入しておくことで、愛犬の好みの味の療養食を見つけやすいです。
療養食に飽きている時は、体に負担の少ない無添加のドッグフード、シニア向けのペットフードを適量与えてあげることで味に変化が付くので、無理なく続けることができます。
トッピング用のふりかけなどは、香りが良いので食欲不振の時に掛けてあげると良いでしょう。
なるべく健康を維持して、長生きさせるためのドッグフードの選び方をアドバイスしました。
参考にして頂けると嬉しいです。
ご購読ありがとうございました。
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